オーストリア

シシィにとってオーストリアは、皇帝の国であり、王冠の国であり、社会的運命の国でした。"ヴィッテルスバッハっ子" の彼女が歴史にその名を残した国となりしたが、それは、シシィにとっての移動の自由やその型破りな行動をことごとく制限しなければならなかった点で、

華やかな表現の場でであったと同時に、宮廷の仕来りを厳格に守り、その権威を代表することを意味していたのでした。

この国で彼女はフランツ・ヨーゼフと出会い、結婚し皇后となり、最初の子供を産んだのです。バイエルンの自由奔放な少女だったエリザベートを、短期間のうちに歴史的な世界的人物に変えてしまった国であったと言えます。また帝国都市ウィーンでは、彼女は果たすべき義務を多く抱えていたため、ウイーン近郊のラクセンブルグやバードイシュルにあった、乗馬や水泳、ハイキング、山や森、公園などの自然は、常に心休まる特別な場所としWäldern und Parks